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[POV: a Point of View]
偉業
日本映画の財産としての伊福部昭

伊福部昭。日本では映画音楽の重鎮、という認識が一般的であるが、世界的にみれば現代音楽作曲家としての知名度のほうが高い。 1914年釧路市生まれ。幼い頃から独学で作曲を始め、1935年、北大在学中に作曲した「日本狂詩曲」がパリで開かれた作曲コンクールで1位になり、若くして名声を得る。氏の憧れは一貫してアイヌなどの民族音楽を基調とする歌や踊りであり、そこから派生した土着的な現代音楽で自らのスタイルをつくっていく。その後、氏特有の印象的な「変調・変拍子」はその頃確立されたようだ。戦後は東京芸大に身を置き、芥川也寸志、黛敏郎、松村禎三ら多くの優秀な現代音楽家を育成した。その傍ら、生涯300本を数える映画音楽を手がけることによって現代音楽以外のファンも増えていく。「ビルマの竪琴」「釈迦」「ゴジラ」など、才能は枯渇しないのか?と言われるほどに多くの傑作を量産し続けた不世出の作曲家である。2006年2月8日没。91歳だった。
A★5ゴジラ(1954/日)初っ端から四拍子〜五拍子の組み合わせで構成。だからこそ忘れられない傑作。 [comment]
A★4地球防衛軍(1957/日)言わずと知れた名曲。初めて聞いたときにこの人は天才だと思った。 [comment]
A★4大魔神(1966/日)悲壮感漂う重厚な音楽が魅力 [comment]
A★0釈迦(1961/日)低音が基調なのに清々しさを感じさせる妙
B★4ビルマの竪琴(総集編)(1956/日)竪琴の硬質な音に、厚いオーケストレーションが重なり、観客の感情を押し上げる [comment]
B★0コタンの口笛(1959/日)輪郭のぼけたリズムが印象的。
B★0静かなる決闘(1949/日)じわじわと締め付けられるような曲調が不安感を煽ります
B★0悪名(1961/日)ズンと腹に来ます。
B★0サンダカン八番娼館 望郷(1974/日)氏にしては重くなりすぎないメロディで、シーンを盛り上げ、かと言って映像を邪魔していません。
B★0きけ、わだつみの声(1950/日)荘厳。
A:特撮映画 B:一般映画 ここに掲げた10作品は私が気に入っている氏の音楽ベスト10です(順不同)。作品は観ていないものもあるのですが、純粋に音楽のみで選びました。私はもとより、皆さんの中でもきっと偉大で特別な作曲家であったと思います。あちらでも、素晴らしい音楽を作っていることを信じ、謹んで哀悼の意を表します。
この映画が好きな人達

このPOVを気に入った人達 (11 人)いくけん ロボトミー kiona ふかひれ トシ ぱーこ ゼロゼロUFO 4分33秒 シーチキン 荒馬大介 アルシュ