[コメント] 幕末(1970/日)
ひとえに中村錦之介が力入れすぎたのが問題ではなかったかな?
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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1960年代後半は日本映画界にも激動が起きていた。それまでの映画会社の協定で俳優が好きな映画に出られない事を機に、自分でプロダクションを立ち上げて映画製作を買って出る俳優が続出したのだ。有名なのだと三船プロダクション(1962年設立)、勝プロダクション(1967年設立)があるが、中村錦之介も1967年に日本映画復興協会を設立し、その後中村プロダクションとして本作製作に到った。日本の激動の時代を豪華な配役で作り上げたのだが…残念ながら興行的には失敗に終わってしまった。
失敗の理由は幾つか考えられる。一つにはテレビで大河ドラマが作られるようになってきた時代に、2時間にまとめたのがちょっときつかったのと、何より主人公竜馬を中村錦之介がやると、どうしても合わないのが問題。大時代的な台詞回しに見栄の切り方。これじゃまるで時代劇のヒーローだよ。竜馬をやるには濃すぎ。
必要以上に殺陣シーン入れるのもちょっと疑問。そうでなくても物語が詰め込みすぎなんだから、観ているだけで疲れ切ってしまう。最後のなかなか死なない竜馬と慎太郎のくどさも問題。
物語は詰め込みすぎの割には結構すっきりしていて、過不足無く竜馬の半生が描かれていたので、完成度そのものは低くない。だから適材適所の配役さえちゃんとしていれば結構見栄えもした作品となっただろう。
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