[コメント] トゥー・ウィークス・ノーティス(2002/米)
ラブコメを見るのは、ギャグで笑わされて最後にほんのり癒されるから。が、この映画で良い所はギャグだけ。「ラブ」の部分が情けないほど酷い。
ヒュー・グラントは大好きだ。この映画のサンドラ・ブロックはキモイと思う。だけど100歩譲って許そう。ヒュー・グラントは個人的に好きな俳優だったし、久しぶりにメジャーラブコメを劇場で見たくなったので観に行ったわけだが、かなりがっかり。予告編の雰囲気は良かっただけに、この本編の酷さが際立つ。
コメディの部分は面白い。劇中、大いに笑わせてもらった。ギャグはかなり冴えているのだが、主人公二人が結局「金持ち」にしか見えず感情移入できない。俺は庶民なんだから、もっと庶民的なラブコメして欲しいよ。
それから、ラブコメのストーリーって「出会い→ケンカ→くっつく」ってのが王道だと思うんだけど、この映画は「ケンカ」になるまでが長い長い。しかも、サンドラ・ブロックはヒューに対して嫌気を感じているのかそれとも好意を持っているのか分からない演技。これって下手くそなんじゃないの?
ケンカしても、うんざりしても怒ってる様に見えない。ただ茶番を演じているだけにしか見えない。ラブコメの「ケンカ」ってのは、一時的に興奮してしまい、後から「あぁ〜言い過ぎちゃったよぉ〜」と後悔するべきだと思う。だが、この映画ではその一時的な怒りすら感じられない。単純に「演じている」だけって感じ。
ヒュー・グラントは面白い。上手い。だが、サンドラ・ブロックの演技の下手な事。あの人物の心理を表現しきれて居ない。ケンカしてても本気に見えない。
っていうか、脚本にも問題あるよ。なんでクライマックスに「ケンカ」を持ってきて、「くっつく」をほんの数分で終わらせちゃうかな?その「くっつく」までの道のりが一番ロマンティックなんじゃないか。大体、ヒュー・グラントに走らせないのがいけない。なんでサンドラ・ブロックに走らせる。しかも短距離。ラブコメは「間に合うか間に合わないか」と言うのを背景に長距離を「恋人に伝えるor会う為に走る」って方が盛り上がる気がするんだが・・・まぁいいけど。どーせ主観意見だけど。
まぁ要するに「ラブ」の部分が酷い。「コメ」の部分は面白い。余韻は全く残らない。ケツは痛い。意外性が無いの事は当たり前で別に良いのだが、なんでこんなにギャグにこだわってラブを希薄にするかなぁ・・・。よって★2
余談・・・
上映前にタランティーノの『KILL BILL』の「特報」が流れました。刀がゆっくり皮膚に入り込んでいってユマ・サーマンの名前とかが出て、タイトルが出る奴。
なんかその特報で場内から悲鳴が上がっていました。後ろの方から「なんであんなにゆっくり差し込むのぉ〜!?」とか声も上がってました。
そこで一人笑う男一名。その名もねこすけ。えっ?タランティーノの映画だよ?笑っちゃいけないの?不謹慎?不道徳?んなバカな。
しかしまぁ、新庄を出場(出演じゃなくてね)させたのは上手かったな。あそこが一番笑えた。
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