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[コメント] 野良猫ロック セックスハンター(1970/日)

タイトルに惹かれてどきどきしながら観た人はかなり失望したんじゃないでしょうか?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 物語は意地とセックス絡みで殺し合いまでやらかす少年達の無軌道さと暴力を描いた、救いようのない暗い展開なのだが、内なるパワーをもてあまし、暴力とセックスでしかそれを発散させられない当時の若者の姿が透けて見えるよう。西部劇風の演出も、当時の荒くれたアメリカとオーバーラップさせる狙いがあったのかもしれない。シリーズを象徴する梶芽衣子の「バッキャロー」も本作から。そう考えるとパワーだけはあったか。

 このシリーズは設定こそ違えど、全ての作品が1970年という時代を描いているのが特徴で、時代のひずみこそがこの話の奥の設定となっている。この話では真っ正面から混血児の哀しみを描いている。その描き方が上手いかどうかはともかく、アメリカ人の血が流れているという、それだけで行き場を失って暴力に走るしかない彼らのパワーを感じさせることは出来ただろう。

 それにしてもこの直接的で刺激的なタイトルは何とかならなかったんだろうか?確かにセックスを描いているとはいえ、それが主題って訳でもないし、物語も結構グダグダだからねえ。

(評価:★3)

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