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[コメント] クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア(2002/米=豪)

アリーヤには悪いけど、これが遺作とは可哀想すぎ。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(1994)の続編。前作は豪華なキャストで目を引いた異色吸血鬼映画だったが、実は私はあまり好きにはなれなかった。耽美性を高くしたのは良いけど、全員がとにかくウジウジした性格ばかりで、過去を悔やみ続け、今を生きてるのが苦痛なのに死ぬことも嫌。という、モラトリアム人間(?)ばかりが出てくる作品だったから。

 その続編だと言うことで、本作にも全然期待はしてなかった。せいぜい夭逝したアリーヤの姿くらいしか見所はないだろうとは思っていたが、実際は予想以上の駄作。主人公たちがウジウジウジウジしているのは余計酷くなり、中途半端なアクションをそれに加えただけ。ストーリーのバランスも悪い。オチも噴飯もの。

 前作もそうだが、小説向きの作品を映画にしてしまうには、作り手に本当にその小説を愛する心と、バランス感覚が重要となる。そうでないと、結局は物語を淡々と追うだけの話になってしまうし、全体的にのっぺりした作品となってしまう。本作はその典型といっても良いだろう。

 特にラストにあのオチを持って行くんだったら、伏線をよほどしっかり使ってないといけないのに、そこも手を抜いたため、救いようのない作品になってしまった。いや、改めて考えると伏線はあったんだけど、見事なほどに機能してなかった。

(評価:★1)

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