[コメント] 荒ぶる魂たち(2002/日)
極道だって大人社会の縮図。深謀による政治力で決まる力関係が虚しい。唯一ハジケた加藤雅也は魅力爆発。
幼少の回想シーン挟み込む浪花節は『新宿黒社会』や『日本黒社会』なんかと共通だが、田舎のいじめられっ子がヤクザを目指すヤンチャ坊主に憧れるというだけで、狂気のアウトサイダーを産み出す設定としてはかなり弱い。
人生捧げる「オヤジ」役が、またまた出過ぎの竹中直人。そういう先入観で見ているせいか、ちっともカッコ良くない。脚本的にも彼のカリスマを見せるエピソードが無く、謀略に受身で耐えるのみ。あげくに、野球もゴルフもドヘタなスポーツダメダメぶりが目を覆うばかり。
他にも、オリジナリティ出せず一番ダメだった美木良介や、ワンパターンな伊武雅刀、いつもの卑屈な変態ぶり出なかった秋野太作など、ぶちこわしな役者も多かったが、それぞれの舎弟役の名前も知らない(失礼)役者さんたちが良かった。 ビデオで追加されたらしい、食事とかのヤクザの日常シーンがボソボソなにげでとても良い。このシーンの積み重ねと、白竜との対決が「ヒート」に近い感触あり。
結局カッコ良かったのは加藤雅也だけ。延々と続く謀略戦で鬱屈した空気の中、ノビノビとハジケてるのは彼だけ(あと白竜)なんだもん。
ビデオで見たので、さらに長い。前後半合わせて200分!疲れたけど、やっぱり三池映画は楽しい。
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