[コメント] 人妻(1999/カナダ=英=米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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不倫サスペンス映画。
99年製作ながら、ストーリー設定はなんだか古臭いと思わせるというか、昼ドラのような典型的な展開で、パターン化しすぎ。
また、演出上のこととはいえ、この映画では過去のアランとエラのエピソードがアランの回想でしか描かれないため、ストーリーがあちこちに脱線してしまう。特にアランがエラと出会ったと思ったらいきなり肉体関係になるという展開は唐突過ぎ。
しかし、後半は前半での回想を伏線にうまくエピソードをまとめていて、アランとエラの掛け合いも素晴らしかった。セックスシーンは前半よりも後半の方が印象に残った。
最初はただの不倫映画かと思ったら後半はエラの夫マークに殺されかけたアランが他人に成りすまし、マークへ復讐を企む展開で、緊迫感が増し楽しめる。
ただ、終盤でエラに頼まれ、マークを殺すことを諦めたアランがなぜ、わざわざマークの前でエラをもらうと言ったのかがわからない。マークは他人のふりをしているアランに気づいていないのだから、わざわざばれるリスクを犯してまでそんな行動に出るのはちょっと納得がいかなかった。
また、映画中では割とおざなりなマークが、終盤にアランの前に現れる時に、アランの正体を暴くシーンやアランとエラが密会している場所を調べるシーンがなく、突然現れるのも不満。
役者としてはアラン役ジョセフ・ファインズは前半と後半のアランの心情を上手く演じわけていたと思う。グレッチェン・モルも魅惑的な妻を好演。
映画としてはラストも含めて、ストーリー面で多少不満の残る映画だが、ジョセフ・ファインズやグレッチェン・モルのファンなら見所は沢山あるのでおすすめできる。
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