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[コメント] 吸血ゾンビ(1966/英)

怪奇ものと言う以前に、演出と撮影の巧さが映えた作品。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 本作はハマーフィルムによるゾンビものの作品で、確か唯一の作品。題名に『吸血』と付くが、別に人を食ったり血を吸ったりはしてない。

 この時代、残酷描写はかなり規制が厳しかったと思うのだが、今観てもかなり凄いシーンが続発する。ボロボロの死衣をまとったゾンビ達が無表情のまま群れをなしてまとわりつくとか(てっきり『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968)が最初かと思ってた)、墓場から甦ろうとした女性の首をスコップで切断するとか、直接的なゴア・シーンが出てくるのが凄いところ。

 演出も良い。先に述べたゾンビがまとわりつくシーンもそうだが、採掘場の鉄塔が薄暮に黒く浮き上がり、そこに現れる女性を担いだゾンビの姿は、かなり凄い。怖いと言うよりアングルの巧さを感じてしまう。

 話そのものはかなりストレートだけど、これもハマーの味って奴だな。

(評価:★4)

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