[コメント] TAMALA 2010 a punk cat in space(2002/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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正直よくわからなかった。
予告を見た段階では、かなり期待を持っていた。そのままの気持ちで劇場に足を運んだわけだが、結果は予想していたよりも多少なり期待はずれではあった。それでも十分楽しめた事には楽しめたが、どうも話について行く事が精一杯だった感じがした。
劇場が開くまで、外で待っていたわけだが、その時カップルがチケットを買い、売店で女の方が「タマラグッズありますか?」とふざけた喋り方で尋ねていた。考えてみれば、このキャラは本当にかわいい。女性ウケしそうだ。まさに、その光景が目の前にあったのだ。
で、映画を見ながら思ったわけだが、さっきの女性はこの映画をどんな気持ちで見ているのだろうか、と。正直エンドロールが来て、映画をほとんど把握できていない自分に唖然。自分の知能の低さに今更気付いたわけではない、ただ、この映画、本当によくわからない。もしかしたら、自分がこの映画が「難解だ」という事実にすら気付く事が出来ないほど知能が低いのかもしれないが・・・
タトラとタマラの出生の秘密は、CATTY&CO.という巨大複合企業と何かしら関係があり、その背景はなかなか複雑だという事くらいしか認識できなかった。今、雑誌のレビューを読んで見たが、その人も同じような事をかいている。ビジュアルは本当に素晴らしい。予告の地点でそのビジュアルにほれ込んでしまっていた。タマラのかわいい顔して汚い言葉を吐き、万引きをし、タバコを吸いまくる姿のギャップがなんともいえない(本当になんとも言えない)。
こういう世界観は好きだし、こういうふざけた話も好きだ。だけど、物語が最終地点に辿り着く前にエンドロールを迎えられたらたまったもんじゃない。本当によくわからなかった。皮肉と言っても、何に対しての皮肉なのかも良く分からない自分が情けない。もう一度見たいが、劇場じゃ多分見ないだろう。
しかし、こういう世紀末系の世界観とバイオレントでキュートな奴らと、大音響で流れる不思議な音楽と、間抜けな映像。所々に出てくる子供たちが夢見るとてつもない細々とした美しい映像によって構成される世界。そして、何よりも永遠に1歳を繰り返すメス猫という設定は大好きだ。何かをやろうとしている事はわかる。だが、どうしてもそれを読み取る事が出来ない自分が情けない。「子供だけが見る夢」や、虚無的な街と住民。何も読み取れない自分が情けない反面、設定などは好きだ。
続編が出るのか?だったら期待しよう、もっと分かりやすく作ってくれる事を。
しかし、これだけ理解できなかった、という不満が残るのになぜか見終わって多少なり充実感を味わえたのは奇跡か、いや、これがこの映画のパワーって奴だろう。
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