[コメント] 子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎(1974/日)
ついに時代劇という枠組みまでぶっ飛ばした。しかしそれが愛おしくもある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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子連れ狼シリーズもついに六作目を迎えた。これまでの過程で既に“異色時代劇”の称号をほしいままにしていた作品だが、そんな異色作の中でもとびきり異色となったのが本作となる。
何が異色かというと、最早これは時代劇でも何でもないということになる。
これまで脚本を書いていた原作者の小池一夫からはずれたためか、もはやこれ時代劇とすら言えないものになってしまった。なんというか、和製西部劇に近いのでは?という出来。
原作を無視することくらいは平気でやっており、曲がりなりにもこれまで存在した情緒は一切合切無くなってしまい、ただ派手なだけ。これまで最後の手段だった乳母車のガトリング砲を冒頭からぶっ放してそこら中を血の海にするわ、超能力者としか思えない剣術使いが出てくるわ、最後はスキーで戦うわ。ここまでやったら「立派」としか言いようがない演出の数々には、腹を抱えて笑わせていただいた。
これまであったウェットな物語展開も無く、恐ろしいことに完結編を銘打っているくせに柳生烈堂との決戦もないままで終わるという中途半端さ。
結果、ドッカンドッカン暴れ回ってたらいつの間にか終わっていたという物語で、最早「物語」と言うにもはばかられる出来。
これまで培ってきたシリーズを完全にぶちこわしてしまった訳だが、ばかばかしさに大笑いしながら観るのが一番正しい見方だろうと思われ。そしてその馬鹿馬鹿しさが何より愛おしい。
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