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[コメント] 大脳分裂(1999/カナダ)

セックス+グロスを追求した『ネクロマンティック』には一本筋がある。それが左脳の成せる業で、左脳を破壊したのが本作と言うなら、左脳の重要性は良く分かった。そういう意味では収穫かもしれない。でも、グロスと言葉を並べてアートを気取るなら『自殺サークル』の方がアートだと思うよ、俺は 2005年2月17日DVD鑑賞
ねこすけ

左脳が破壊された瞬間に生み出されるアートは、左脳が機能している奴には理解できない、と言うのが監督の言い分で良いのでしょうか?だからキリストや近親相姦、セックス、オナニー、バイオレンス、カニバリズム等々あらゆるイメージを散りばめたんでしょ?まさか何の意図も無く「コレならグロく見えるだろう」と言う安易な考えに基づいて撮ったりしてないよな?まさかそうじゃないよね。

だってコレは「本能に基づく」アートなんだから。え、違う?じゃ、何なのよ、コレ。

いや、実を言うと俺もグロス目当てで借りた訳だけど(自爆)。でも、ここには大したグロスは無い。中身も無い。気取ったアートは確かにあるが、気取ったアートはアートにはならないだろう。アートという物の定義が定かではない以上、「コレはアートではない」と豪語するつもりは無いのだけど、監督の意図したことが伝わらない以上、それを作品として評価するとすれば、やはり低評価にならざるを得ないだろう。

イエス・キリストを登場させて、痴女三人に4P(肉をはぎ、ケツに棒を突っ込む)をさせる。十字架のネックレスをつけた男の自慰。出産した瞬間に胎児の首を切って妊婦をショック死させる。等々、背徳を徹底的に表現しているつもりかもしれないが、俺には上っ面の気取った表現にしか見えない。

例えばバーホーベンの『4番目の男』。例えばギャスパー・ノエの『カノン』。例えばユルグ・ブッドゲライトの『ネクロマンティック』。宗教やモラルに背を向けた作品は映画には数あるだろうが、恐らくこの監督は何か勘違いをしているか、もしくは、作品を完璧に解釈し、自分なりの答えを映画で提示しようとしたその時に何かが間違ってしまって客に伝わらなかったのだろう。嗚呼悲しい。

っていうかね、まぁコレをアートとしてみてもいいんだけど、それ以前に「映画」なのね。こんなテンポダラダラで「アートです。」って言われても、あんた、詰まんないんだからどうしようもないでしょうが。

期待したグロスも大した事無い上に、そのグロシーンも捻りが無く通り一辺倒で、この程度なら『人喰族』とか見る方が多彩なグロが堪能できるから、そういう意味でも期待外れ。

アートとしても、エクスプロイテーションフィルムとしても見事な肩透かし。中身すっからかん。

80分間が異常な程退屈だった。

でも、映像の質感はかなり好み。少しアングラ感が漂っていて、10年前ぐらいの自主制作映画、と言う感じがして中々味があって、さすがアルバトロスコア、と言う感じ。べ、別に作品そのものに誉める所が見当たらないからそういう事書いたわけじゃないからな!(汗

ごめん、今思い返してみても誉める所見当たらない(自爆

あ、あった、あったよ!!!誉める所あった!!

野原で数名の男女がたわむれるシーンや、出産シーン、色々な所で女性器が拝めます(爆死)いや、この内容じゃ見えても全然嬉しくないけどね(苦笑

エンドロールのスペシャルサンクスに「Rick Baker」と言う名を発見したけど、この人、まさか特殊メイクのリック・ベイカーじゃないよね・・・?

(評価:★1)

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