[コメント] アウトライブ(2000/韓国)
映画を見終った人むけのレビューです。
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あまりに酷すぎる脚本。これでプロの作品と思えない。登場人物は突然登場し、シーンはコロコロ変わり、観客に上手く説明しきれていない。完成度が低すぎ、ラストも定番。アクションシーンも単調でグルグル回ってるだけだし、台詞も、臭い台詞を連発してストレートすぎる感情表現。シーンとシーンのつなぎも下手で、短い区切りで場面が次の場面に飛び移る。それで、早い展開を生み出しているつもりなら大きな間違い。突然登場人物が登場し、いつのまにか次のシーンへ移り、落ち着いたと思わせる暇すらを与えずにまた次のシーンへ映る。恐ろしく完成度の低い脚本と、観客への心配りの無い映像。
アクションシーンでカット割を早くしてスタイリッシュに見せているつもりかもしれないが、何箇所か何をやっているのか把握できない映像もちらほら。
さらに、自分は気付かなかったが、劇中に突然首をくくられ、刀でロープを切り取った後、高所から回転しながら降りる時にワイヤーが見えたらしい。変にカッコ悪いCGを使うくらいなら、このワイヤーを消すくらいしてはどうだろう?
ストーリーは、運命の悲劇に翻弄される男と女といった定番モノに、秘伝書をめぐる闘いとどこか『スウォーズマン』を彷彿とさせる。が、自分は明らかに『スウォーズマン』の方が切なく(切ないといっても、少し複雑ではあったが)、そしてやはり本場香港らしいダイナミックなアクションシーンでカッコ良かった(と、言ってもアクションが物足りない気もするが)。
この映画の予告の段階から、明らかに香港映画に挑戦状をぶつけたようなアクションシーンだったが、一体何をやりたのだろう?ワイヤーはただ使えばいいだけじゃないし、刀は見た目かっこよく切り刻めばいいってモノではない。冒頭のアクションシーンはかっこよかったのに、クライマックスのアクションシーンでは、刀で切ると吹き飛んでます・・・。こんなのアリですか?
ラストは、予想通りの悲劇的な結末で、「泣け!」と言わんばかりの演出だったが、エンドロールの音楽はあざとく、「愛」を連呼されても困る。そんなに泣かせたいなら、もっと完成度の脚本を書けばいいでしょうが。
大体テンポを良くしているつもりで、シーンをコロコロ変えたのは結構ですが、見ている私は映画が3時間以上に感じましたけどね、眠くて仕方なかったし。
香港で映画化したほうが随分面白い映画になったんじゃないだろうか?まぁ「泣かせ」の要素は少し薄くなりそうではあるが・・・。
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