[コメント] アトミック・ハザード(2003/米)
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核撲滅のために、核兵器が素人でも簡単に作れるぐらい恐ろしい凶器だとアピールしようと核爆弾を作る学生たちのサスペンス映画。
最初の核爆弾を製作する過程は、現実にもありそうだと思わせる現実的な恐怖感がある。特に主人公たちがおふざけ半分で爆弾を作っていて、事故が起こし、やっている事の深刻さを主人公たちが実感するというところはなかなかうまい描写。また核爆弾の製作も段取りや製作手順がかなり緻密で非常に緊迫感があった。主人公たちの核爆弾を作ることへの恐怖との葛藤もよく描かれている。
ただ、後半は話が一転し仲間の一人の手引きで奪われた核爆弾が悪用されるというB級アクションっぽい展開で、内容がかなり薄っぺらくなってしまった。意外性はあったが前半のリアリティが壊れた気がする。また、中盤までメインで出ていたメイジーとボブも後半になって出番が少なくなったのも盛り上がりに欠けた。
安っぽい青春映画のような音楽や恋愛ドラマ部分と核爆弾を作るドラマ部分との整合性がとれてなく、そのせいかメイジーとボブの恋愛も印象が薄い。特にボブは終盤になって全く出番がなくなるのは納得がいかない。せめてメイジーとボブの恋愛を最後まで描いて欲しいところ。
メイジーが核爆弾を作った事への責任感からラストで核爆弾を解体するところはいい展開だった。ラストは『キャッチ・ミー イフ・ユー・キャン』のような展開だが、メイジーのやったことの重大さを考えると、いくらなんでも安易にFBIがメイジーに働かさせるとはとても思えない。
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