蛇尾。完結編であるこの作品については、この一言につきる。 アラゴルンよ、あんたが一兵卒だったら黙って勝手に死者の道へ行くのもＯＫだが、あんたの立場であれはいかん。残る兵たちの士気に関わる。下手すりゃゴンドールにたどりついたのはローハン王配下の精鋭のみ、つうことになってたかも。 ゴンドールの景観は美しかったが、アラゴルンが王として今後治める国でありながら、個人として登場するのは執政家親子のみってのはどうだ？　うまくシーンを作れば、ほんの数カット、時間にして一、二分くらいで、この点はクリアできたと思うのだが。 そして最大の不満は、ファラミアの出征。親への意地のために部下たちの命を危険にさらすという、「ええもん」としては絶対にさせてはいけないことをファラミアにさせてしまったことである。（しかも自分だけ生き延びくさりやがってよ） あのシーン、これでもかと物悲しさを盛り上げられればられるほど、腹が立ってしょうがなかったっす。

見終わったあと、ずっと我慢していた原作に突入し、上記の不満がすべて映画だけのものであることが判明した。加えて戦火が大陸全土におよんでいたことも判明。そうか、ゴンドールの前線局地戦じゃなかったのか……。

それにしても、あの灯台みたいなサウロン、間抜けだったよね。