[コメント] 深紅の愛 DEEP CRIMSON(1996/スペイン=仏=メキシコ)
カツラの哀しみと誇りとを真剣に描こうというのには好感持てるが、ひたすら嫌悪感のみを抱かせるストーリーには付き合い切れない。たとえ無償の純粋な愛(でもないと思うが・・・)であろうと、こんな醜い愛は嫌だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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そもそも女がピッタリ同伴で男の結婚詐欺をしようとする所でネジがズレているのだが、この映画は決して歯車が狂って行く過程など描いていない。出会ってしまった2人の高揚感や解放感も無ければ、破滅に向かって落ちて行くような感覚も無い。基本的に2人が揉めて、慰め合っての繰り返し。共感すべき所を見出せない。
個人的な好みを言えば、こういう「異常」なラブストーリーというものに求めるのは一見理解不能だけれど、紙一重な感覚であったり、あるいは、全く理解不能だけれど、だからこその何処か「普通」には無い深いエモーションであったりなのだけれど、これは本当に見苦しいだけの愛。もちろん、明らかにこの映画はそういった作りになっていないのだし、確かにそれだけ生々しいものがあるのかもしれないが、付き合わされる側はとても良い気分になどなれたものではない。かなりストレスが溜まった。この2人が出会えて、良かったんだなとは1度も思えないし、結果的に、殺人で結び付いただけなので(子供を捨てて、一緒になったというのも同じだ)、一緒にいるために殺人をしなければならなかったという風にも捉え辛い。どうも制作側の目指したものが分からない映画だった。
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