[コメント] 仮面ライダーZO(1992/日)
これこそ雨宮慶太が考える仮面ライダーの原点ですね。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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仮面ライダー誕生20周年を記念して劇場用オリジナルライダーとして誕生した本作。監督には特撮への思い入れが深く、独自の世界観を作り出す雨宮慶太を起用する。
かつてTVスペシャル用に『仮面ライダーZX』があったものの、劇場用としては初のオリジナルライダーがここに誕生(同じ年にOVAとして『真・仮面ライダー』も作られている)。雨宮慶太監督作品は独自の世界観が強すぎるため、好き嫌いが分かれるが、本作はその中では監督の世界観が上手く機能していた。50分に満たない作品ではあるが、バランス良く仕上げられている。
怪物にされてしまったことの恐怖や、それが周囲に与える脅威なども取り込みながら、残虐な戦いも展開。子供用ではなく、明らかに旧シリーズをよく知っているファンのために作られていることがよく分かる。クリーチャーデザインもこなれている…というか、雨宮作品にはお馴染みだが。
ZOの戦いも、敵の体をパンチでぶち抜いたり、体液が飛び散ったり、鉄骨に敵を突き刺すなど、通常テレビでは出せない演出が続々出てくるのも特徴。 物悲しげなオルゴールの音楽が全編を覆っているのも良い演出。この音楽が重要な意味を持っている。
ちょっと残念なのは、バランスが良いとは言え、尺が短すぎていて話が都合良すぎることと、ストップモーションアニメで動く異形のクリーチャーがチャチすぎる所くらい。最後の戦いも質は高いものの、あっさり目。
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