※追記※

前半の戦争シーン。むごい映像が淡々と流れる 淡々と恐ろしくてひどい光景。 主人公と一緒になんだか麻痺していく感覚。 戦争ってこんななんだろうな。 淡々とひどいことがおきて、慣れていくのかな。 ジュード・ロウはやつれても美しく、二コールはいつでも美しい。 彼女の、黒い帽子から覗く彫刻のような顔が、銃を構えて引き締まった時の表情。戻ってきた彼（ジュード）に気づいたときの緊張した表情の美しさ。 彼の前半と後半の姿とその落差も、悲しくて耐え難いけどなお美しい。 人間は痛みを経験すると、一瞬美しくなるのかな。 落ちていく人と輝いていく人の違いって、この時に美しいかそうでないかかな。 （08/10/11　DVD）

※過去レビュー※

南北戦争なのに黒人が見あたらないとか、キッドマンのメイクアップされた顔があり得ないとか、たしかに「リアリティ」の点でそぐわない部分はあるけれど、それらはたぶんミンゲラ監督の描くこの世界に必要ないものだったから、あるいは必要だったからそうしただけではないだろうか。特にキッドマンのはっとするような美しさはなくてはならない。

ジュード・ロウは初めから終わりまで泥だらけで、ピカピカにきれいなシーンなんかひとつもないのに、これまで観た中で文句無く一番セクシーだった。もうほんとに。ニコールはそのウエストの細さといったら・・（あの部分はかなりリアリティがあると思う。コルセット時代の上流の娘としては。）キャシー・ベイカーも出てきたらほっとする存在で、品があって優しい。ナタリー・ポートマンも良かった。もっと端役だと思っていた部分で裏切られた、ザ・ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイト違和感無くそこにとけ込んでいた。音楽も良かった。(05/1/13 VHS)