[コメント] マルタの鷹(1941/米)
おもろい挑発を無表情にするサム・シェパード。この時代にお笑いボケのパターンを既にやってたのが驚き。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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映画の主人公は観客の倫理観と一体となったタイプの方が共感を生みやすい。であれば彼の行動、発言などはとても映画的ではない。観客がストーリーを追うのに夢中になっていてすっかり忘れていた相棒(最初の5分、エヘラエヘラ笑ってるだけだった彼だ)への弔いが彼の最終目的だったなんて!
思えば冒頭のあっけない検死、事務所の看板をとっとと変えてしまう、相棒の奥さんとキスまでしてしまうなど悪者系の風格が漂う。なるほどこのオチの為だったのか。
ただ謎解きとしては船長が殺された辺りでかなりフラフラする。もはや謎でもなんでもないってのが終盤の集中力欠如に繋がったかもなぁ。これは殺人のインフレなんですよ。最初の殺人(つまりは相棒が殺された事件)はもはやどうでもいいのね、感覚的には。そこがポイントなわけですよ。
と言って60年以上経った映画にどうのこうの細部を言ったってな。という感覚と彼のこだわりは近いものがあるかもだ。
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