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[コメント] 逢いたくて(2002/仏=スペイン=カナダ)

前半は気だるい展開であまりにも退屈だが、後半は恋愛映画としては最高の部類の展開で一気に盛り上がった。
わっこ

**ネタバレ注意**
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中年女性の恋愛映画。

最初はカトリーヌ・ドヌーブ演じるファネットが昔から片思いだった男にラブ・レターをもらい愛に酔いしれる姿を延々と見せ付ける気だるい展開だったが、後半は片思いだった男性フィリップからの手紙での待ち合わせ場所で知り合った仕事相手の男性マットに強烈なアプローチをされ、ファネットがフィリップとマットとの間で愛の選択を迫られるという展開になり非常に盛り上がった。

何十年も片思いの男性に恋を抱いていたのに、ファネットが初めて会ったその日にアプローチを受けたマットに簡単に恋愛感情的な興味を示すのが安直な気もするが、それが長年思い続けてきたフィリップへの愛情を全て捨ててまで会って間もない男性と愛することができるのかどうかというファネットの悩みを煽っていてラストの展開までうまく引っ張っていってくれる。

そして役者としてもマット役ウィリアム・ハートの最後までファネットへ真剣にアプローチをする情熱、中年男性らしい渋さと魅力が見事に発揮され、ラストでファネットが選択を迫られるシーンでの理にかなっている。それぐらい魅力的な演技だった。そして、ラストでファネットが好きな映画『めぐり逢い』と同じスチュエーションを使って彼女がフィリップをとるのか、マットをとるのかを迫っているのも素晴らしい。

ラストはちょっとすんなり過ぎる気もするし、手紙で会うことを約束しているのにフィリップをほったらかしにしているのも気になったが、まさか前半の気だるい展開からこんな感動的な恋愛映画になるとは思いもしなかった。前半度外視で大人の恋愛映画としては結構楽しめる。

(評価:★3)

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