幽霊船ホラー映画｡

内容的には『ＴＡＴＡＲＩ』と『ザ･グリード』を合わせた感じか｡特に目立った残酷描写がないわりには､恐怖感をあおる演出はまあまあ優れている｡役者も幽霊調査員アーロン役のジャド･ネルソンを中心に安定した演技を見せている｡

ただ､ＢＧＭが８０年代の映画のような古臭さを感じるのと､幼少時代に父親を幽霊船に殺されたアーロンが幽霊船で父親の幻想を見るのはわかるが､女性キャスターのダナがなぜ､幽霊船とは関係ない自分の幼少時代の記憶の幻想を見るのかがはっきりしない点で､話を詰まらなくしている｡

それと､幽霊船の所有者である男をランス･ヘンリクセンが演じているが､特に活躍するわけでもないのにのっけからばんばん出てくるし､その割にあっさりやられるのもなんだか拍子抜け｡