幼少の頃の描き方があまりにも弱い為、その後に絡んで来る全てが陳腐に見えてしまった、非常に“惜しい”作品。

代々続いた屋敷だろうがなんだか知らないが

「この屋敷から出られない」という幽閉感（あの家来は普段どこにいるの？即位式以外ほとんど出てこなかったじゃんか！）

姉の夫の変人ぶり

レスリーの家に対する恨み

阿片の煙の中で育った、コン・リーの孤独

それらの孤独を幼少の頃より見てきた“弟”の心理状況・・・

これらがあまりにも薄い為、それらが醸し出す艶・色気・緊迫感が全くないのは本当に困り者。（コン・リーが初めて女になる所は良かったけど）

家来、姉、上海駅でのエキストラ外人、弟が時折見せる憎しみの表情・・・要所要所で興醒め。彼等それぞれの孤独が全く別方向で動いてしまって、あなどうしたモンやらでした。

あの3人の幼少の人生をもう少し掘り下げて描いていたら・・・レスリー＆コンリーという逸材を使っておきながら・・・どう演技したって昼メロ以下。非常に惜しい。