[コメント] DEAD END RUN(2003/日)
石井聰亙監督のファンとしてはちょっと心苦しい作品。初めて完全に他人に委託したという脚本が大いに祟った様子。もっともっと「走る」映画を味わいたかった。
悪くは無いのだけど、ちょっと期待し過ぎてしまった。映像と音の融合はさすがだし、オープニングとラストは★5級の爽快感があったのだが、話的にはダレが否めない。特に永瀬正敏パート「SHADOWS」なんかは問題アリだろう。いくら大ファンでも、監督自身の脚本がトンデモなく素晴らしいとまでは思っていないが、毎回「石井聰亙の宇宙」みたいなモノがヒシヒシと感じられて好きだった。しかし、この作品からはどうもそれを感じ取る事が出来なかったのだ、ほんの断片的にしか。
「静」だの「動」だのアレコレ言われる聰亙監督の経歴だが、自分には1つの必然的流れを感じられた。しかし、今回の意外性にはちょっと困惑。監督本人が「何時の間にか意外な方向に出来上がった」という事を度々口にしていたのも頷ける。しかし、『ELECTRIC DRAGON 80000V』のように「全身全霊石井聰亙!!」な映画を期待してこそギャップを喰らったが、こういう軽い息抜きみたいな作品も悪くないかもしれない。しかし、「もっと面白くなれただろうに・・・」と惜しさがどうしても残る。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。