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[コメント] ゴッド・アーミー 悪の天使(1994/米)

やってることはB級そのまんまなのですが、無茶苦茶なりに楽しめる作品です。ヴィゴのファンならアメリカ公開版の方がお勧めです(ナレーションも担当してるから)。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 堕天使と天使と悪魔が単にどつき合うという設定はいかにもC級。やってる物語は馬鹿馬鹿しいB級。世界の危機!と言う割には局地的すぎる戦いで終わってしまうというしょっぱさの漂う作品ではあるのだが、実は物語のテンポとキャラクタのはまり具合が良いので、結構楽しんで観ることが出来る。最初から「馬鹿馬鹿しい」と思って観ると、意外な楽しさもありだろう。  結果的に本作の面白さというのはキャラを観る事に尽きるのだが、それにしても今から考えるととても豪華だ。1983年に「ブレイン・ストーム」と「デッドゾーン」をやって以降、主人公よりは悪役を好んで演じるようになったウォーケンだが、本作では一応の主人公のコティーズを完全に食ってしまう悪役主役ぶり。この作品での立ち居振る舞いが実は一番よくはまっていたんじゃないかと思う。ポーカーフェイスで何を考えているのか今ひとつ分からないが、凶悪な笑みを絶やさないなんて、やっぱウォーケンならでは。対する天使役がストルツやモーテンセンだから、一癖も二癖もある奴らがぐっちゃんぐっちゃんになって戦ってるので、それを笑って観られるなら楽しい作品。とくにモーテンセンは今でこそブレイクしたが、当時はほとんど無名。だからこそ、最初小物だとしか思わなかったのが実は…という意表を突く展開でも違和感なかった。彼のフィルモグラフィでは一番はまった時代の役柄。

 演出に関してはかなり無茶苦茶。なんせ天使や悪魔の戦いが何故か終始素手での殴り合いだけで終わってしまうと言う…馬鹿馬鹿しすぎて、いっそここまでやるとすがすがしいぞ。

 物語自体は本気でどうしようもない。と思ってたら、ちゃんとラストで意外性も出していたし、それなりに個性を出せた作品だと思う。

(評価:★3)

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