[コメント] 怪童丸(2001/日)
画面は綺麗だし、色々な技術革新が見られるので、アニメーションの勉強をしたいとか言う人にはお勧めできます。雰囲気を感じる作品ですね。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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アニメーションもディジタルの導入によって様々な表現が出来るようになった。ディジタルの良さは、一旦エンジンを作ってしまえば、その後の作品の中でその技術が使えると言う強味があり(端的に言えば同じProductionI.G.の作った『攻殻機動隊』(1995)で使用された技術はその後のI.G.アニメで徹底的に流用されている事実がある)、そう言う意味で考えるのならば、現在の技術を総動員して、更にその上を目指すことによって、新しい表現を作り出すことが出来るようになる。そう言う意味では本作は次のステップアップのために作られたという位置づけでもあろう。同様な位置づけとして『BLOOD THE LAST VAMPIRE』(2000)というのもある。
本作は、セルアニメでは出来なかった、まるで水彩画のような描写を確立するには必要なステップだったのであり、それも又、これからのI.G.作品の中で使われていくことになる。
まあ、それで表現の方に重点を置きすぎたためか、物語の方は今ひとつ。と言う感じ。設定がありがちな上にストーリーは既成のものをなぞっていくだけだし、言葉も少ないので、少々退屈。肝心のアクション部分は力が入っていたけど、それも「まあ、こんなもんか」で終わる。アクションというのはやはり単体ではなく、先に物語ありきで、そちらの方がおざなりになってる分、はまれると言うほどではなし。
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