[コメント] 国定忠次(1958/日)
これが粋ってやつ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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国定忠治というと、日本流の“粋”を体現した人物と言えるだろう。やくざの親分で、やってることは犯罪行為なのだが、とにかく強く、部下に対する情が厚く弱きもののために戦うという造形にされたため、憧れに転換していった結果だ。
映画にはいわゆるピカレスクロマンというジャンルがあるが、日本人にとっては既に江戸時代にはその文脈が完成されており、それを“粋”として捉える国民性を持っていたことになる。
だから本作はどんなに他愛ないものであっても既に完成された物語であり、それを下手にいじるよりも物語の背景を説明するのに力を入れるのが正しい作り方と言える。
なるだけ言葉で江戸時代における“粋”を説明するのは多少鬱陶しくもあるが、これも正しさなんだろうな。
ただ、本作においては物語をどうこう言うよりも、はまり役の片岡千恵蔵を観るための作品とも言える。この人のふてぶてしい顔と潰れた声で「赤城の山も〜」なんてやられると、それだけで許してしまえそうな気になる。これを観てしまうと、他の忠治は考えられない位のはまり具合だから。
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