犬猿の仲ほど表立った「不仲」ではいないが、互いへの不満は何かとある。普段は同じ飼い主の元でしかたなしに大人しくしているが、何かあるとかなり本気でやり合う。しかし修復も早い。なにしろ同じ釜の飯を食っているわけだから。

キャスティングセンスがいい。ここに、この時期に（もうそこそこ落ち目だったはずの）榎本加南子を使うっていうのがすごい。そしてよくはまっている。藤田陽子もしかり。忍成修吾のイラッとくる今どき感も良い。そして「元は自主映画。出身は自主映画」という空気を絶妙の配分で残してあるのがすごい。イモくさくなく、垢抜けていない。(08/04 記）