[コメント] ブルース・ブラザース(1980/米)
正直、存在を意識しながらもいつか見てみたかった映画。
つまり、この映画をまともに観る機会が今まで無かった。
避けていたのか、気になっていたが触れることが無かったのか、はたまた恥ずかしかったのか、…30数年の時を経て、ようやく観る機会に恵まれた。折りしも朝の連続テレビドラマ「あまちゃん」で80年代が一気にブレイクしている昨今である。
映画を観るに至った経緯はともかく、「この映画が一番好き!」だというかつての憧れの高校の先輩と一緒に観た。男性諸氏ならさぞかしうらやましかろうシチュエーションであろうなぁ…。お互いいい歳なんだけどね(笑)。
なるほど・・・。今となってはブルース・ブラザーズ(BB)は恥ずかしいまでに軽薄で、ダサくて、ラジカル(先鋭的)で、スラップスティック(ドタバタ)で、やたらカッコいい。
そして、DVDに収録されているメイキングを観てみると、この映画がいかに虚飾に満ちていて、撮影裏に膨大な苦労があったことがわかる。脚本とか、キャスティングとか、大御所のミュージカルシーンとか、カーチェイスシーンとか。ともかくバカで陽気な映画の内容からはとても想像できない「大人の仕事」であった。
1975年から全米でテレビ放映されていた「サタデー・ナイト・ライブ」(SNL)で人気を博していた、ジョン・ベルーシ &ダン・エイクロイド の演じるコントキャラクター「ブルース・ブラザーズ」の映画化。…いわゆる今で言う「スピンオフ作品」である。
だから正直、そういった予備知識がなければ、今となってはノリが理解できないのも当然で、単体の映画としてはいささか唐突な展開と、コント的なノリ、スケールの馬鹿でかさ、無駄とも思える爆破シーン(笑)とカーチェイスに、爆笑よりも失笑してしまう所であろう。なにせ、この映画を作った連中は、かなり大真面目で大掛かりにバカをやることに命を掛け、そういった事を大いに称える寛容な空気が80年代にはあった。
つまり、R&Bの帝王 ジェームズ・ブラウンも、ソウルの神様 レイ・チャールズ も、レイア姫ことキャリー・フィッシャー も、キャブ・キャロウェイも アレサ・フランクリン もジョン・リー・フーカー もジョン・キャンディ も、みんな「80's」を語る上での共通言語でしかない。彼等がいかに凄いパフォーマンスで映画を盛り立てていたとしても、そんな「お約束」の上に、ブルース・ブラザーズは成り立っているのである。
だからこそ、この「80年代」を知る彼女と一緒に観るのが何より楽しくてゴキゲンだったのである。
そう、そしておそらく80年代は、「映画」が一つの想い出に成り得た最後の時代。
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