キャッチコピー ”人生は海だ。広く深く、そしてショッパイ” とは、うまい事を言ったものだ。

海は、 澄んでる時（トコロ）濁ってる時（トコロ），

キンキンに冷たいトコロぬるま湯のように温かいトコロ， 日の当たるトコロ当たらないトコロ，

浅いトコロ深いトコロ，

場所が変われば色も変わる，

未知と多面性を併せ持っている。

全てを飲み込み溶け合いひっくるめても海は海。

複雑で…まだまだ謎が多い。

ほんとだ、人生って海に喩えられるわ、と感心。

ズィスー（ビル・マーレイ） は、一言で言うと ”傲慢で自己中” けれど、んな事分かってて仲間は彼から離れずつ何処までもついていく。

この様な事は日常よくある。どーも憎めなかったり･･嫌いになれなかったり……むしろ好きだったり離れられなかったり…

そしてこれらの事は、この映画にも言える事だと私は感じました。

アリステア・ヘネシー（ジェフ・ゴールドブラム） が犬をこん棒で殴るシーンや海賊が出てきてのあれやこれは、やりたい放題だな、やり過ぎだろ…ととても嫌悪を感じましたが、この映画をトータルで観ると、好きなのです。嫌悪も返上する何かがあって。。

と、人生の縮図、ここに観たり！と思ったわけです。人生の醍醐味が2時間ちょいに凝縮されていると言うか。

また、本作程ティテールにこだわった映画を知らないかもしれない…と、手抜きなく終始に散りばめられ数々の粋な小物な演出に感動・興奮しました。 親友の映ったＴＶ画面に触れようとしたら静電気！船の窓辺に置かれた戦車や軍人のミニチュア。見落としが絶対あるだろうなと思える量とこだわりを感じました。

'05.06@恵比寿ｶﾞｰﾃﾞﾝｼﾈﾏ