[コメント] 恋はサルサで!(2000/英)
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3組のカップルの恋の行く末をサルサ・ダンスに乗せて描いたラブ・コメディ。
3組のカップルの恋の駆け引きが同時並行的に進み、随所で3組のカップルが出会うダンス・クラブがカップルたちの仲を左右する伏線として登場し、3つのエピソードが絡み合う展開。各エピソードの伏線の張り方なかなかうまく、黒人タクシー運転手が3組のカップルの各キャラにアドバイスをするシーンはそれまでの伏線が効いてなかなか印象的だった。
ただ往々にしてこの手のいくつものエピソードが錯綜する構成の作品はストーリーが何度も進展するので退屈しないが、場面の切り替えが激しいので各エピソードへの印象が薄っぺらくなってしまうのが残念。
役者としては仕事一筋で人付き合いが苦手なために恋愛には奥手で、ついずれたことを言ってしまう女性ジョスリンをキャサリン・マコーマックが好演。とても『娼婦ベロニカ』で魅惑的な主人公を演じた人と同じ人物とは思えなかった。エレノア役のオリビア・ウィリアムズも強がっているが実は恋愛することに臆病で内には寂しさを秘める女性を繊細に演じていて、この作品ではセルマ・ブレアを感じさせる演技を披露し、演技幅の広さを感じさせた。
久々のジェイン・ホロックスも『リトル・ヴォイス』とは対照的に活発な役柄を演じているのが印象的。タクシー運転手を演じたエイドリアン・レスターも渋くてかっこよかった。
映画としてはテンポはよく各エピソードの駆け引きも観てて興味深いもので、純粋にラブ・ストーリーを楽しみたい人ならおすすめできる。
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