[コメント] ザ・インタープリター(2005/米)
感情移入できないまま観る者を置き去りにしていく映画
国連で通訳を仕事にしている主人公の話。まずその特異性に感情移入の第1ハードルがある。さらに、この主人公の抱えている十字架(悩み)は明かされず、その十字架が何なのかが最後のほうになって明かされ「さあ泣きなさい」みたいな作りになっているため、最後までどうしても感情移入できないまま観る者を置き去りにしていく。
国連を舞台に国籍や人種をテーマに映画作りするのなら、もっと普遍的な観点でストーリーを作らなければ観る者は納得できません。では登場人物が魅力的かというとそうでもない。ショーン・ペン演ずる刑事はとても個性的な登場人物なのだが、俳優としての演技力は認めるもののこの映画がテーマにすべき物の中ではその個性的存在はむしろ邪魔。記号的で分かりやすい刑事として登場させ、ストーリーと主役のもつ十字架をもっと描き出すべきではないでしょか?
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