[コメント] 電車男(2005/日)
この話、基本的には男女を入れ替えたシンデレラ・ストーリー。エルメスのことを一途に想って突き進む電車男の姿にはそれなりに好感が持てるが、一歩引いてみると、ちょっと疑問に感じるところも…。以下、原作は未読なので、映画だけの感想です。
電車男とエルメスの交際はインタラクティブ(双方向)ではなく、電車男が独りよがりに自分の想いを押し付けているように見えて仕方がなかった。例えば、レンタルルームが借りられなくなった時は、おそらく30分以上はエルメスをほったらかしにしているはずで、彼がどれだけエルメスの気持ちを考えているのか、はなはだ疑問に感じた。
自分の想いを一方的に相手に押し付けるという意味では、これは恋愛というより、ストーカーに近いのではないか。この恋、はたして長く続くのだろうか?
実際には、悪意の嫌がらせも多かったはず。映画だから、その辺は省略してあるのだろうが、ネット仲間がなぜこれほどまでに彼を応援するのか、(限られた上映時間の中とはいえ)もう少し巧く描いても良かったと思う。
興行上の理由などいろいろあって仕方ないのだろうが、二枚目の山田孝之が最初だけイタい格好しました、というのがミエミエ。だいたい服装変えたくらいで、あとは大した努力もしてないのだが、それでもトントン拍子でうまく行ってしまう。こうした安直な展開と本来二枚目の主人公のおかげで、話が余計に薄っぺらになっている。
このため、この作品、巷でキモいと言われているアキバ系(失礼!)男の成長の物語とかアキバ系への応援歌とかにはまったく見えず、今までモテなかった男の単なるシンデレラ・ストーリーになってしまっていると思う。
(評価:)
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