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[コメント] 嵐の中で輝いて(1992/米)

こう言うのを金の無駄遣いといいます。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 第二次世界大戦下のドイツを舞台に描かれた恋愛劇。一応派手なドンパチシーンや爆破シーンなども多用され、いかにも戦争してます。と言う雰囲気に溢れてはいるが、あくまで主軸はダグラスとグリフィスの恋愛。更に言えば、戦時下の女性の強さが強調づけられた作品と言うべきかも知れない。

 戦時下の女性の強さと言えば、『ジュリア』(1977)があったが、あれはリブ運動真っ只中にあったため、女性同士の友情に焦点が当てられ、更にジェーン=フォンダとヴァネッサ=レッドグレーヴの好演もあってなかなか見応えのある作品だったが、本作はやはり時代を反映してか、単なる派手なだけで、単純な恋愛劇に仕上げられてしまったのが残念。どれだけ金をかけても、ダグラス、グリフィス共にそれ向きじゃないんだよな。相変わらずダグラスは情けない役が妙に似合いすぎるし。

 大体肝心の恋愛劇が濃厚すぎて引くし、設定面でもアメリカ軍が「私はスパイです」と看板掲げて素人を採用するなど、到底まともな物語に見えない。設定があまりにいい加減すぎ。

 演出だけは派手でそこそこ見られるのだが、それ以外が全然駄目なものに仕上げられたため、金の無駄遣いとしか見えないのが本作の一番悪い部分だろう。

(評価:★2)

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