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[コメント] 司祭(1994/英)

 今日のカソリック教会が抱える様々な問題が、わかりやすく簡潔に浮き彫りにされています。同性愛、カトリック左派、守秘義務・・・。一方で、教会から遠い人間にも共感できる人間ドラマにも仕上がってます。考えさせると同時に泣かせる作品です。
nomade

 同性愛の司祭の話と聞いて、ちょっと敬遠してましたが、テレビ放映を機会に観て涙してしまいました。主人公が抱える様々な問題、同性愛、近親相姦、守秘義務、そして、主人公の同僚の妻帯、南米で学んだキリスト教左派の運動、それらは今日のカトリック教会が抱える主要な問題でもあります。こういった問題を、押し付けがましくも抹香臭くもなく演出し、一つの人間ドラマとして仕上げた秀作だと思います。この監督女性だったような気がしますが、他の作品も是非みたいですね。  監督も脇を固める役者さんたちもすばらしいですが、主役の青年司祭を嫌味なく演じたライナス・ローチに注目したです。一歩間違えると、変態のくせに狂信的な嫌な奴になりかねないキャラクターを、人間的で温かみのある人物として演じてます。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)甘崎庵[*]

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