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[コメント] アイドルとデートする方法(2004/米)

この監督はアイドルに恋した事ないと思う。せっかくの面白い設定が活かしきれていない。
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ハッキリ言ってこのアイドル(映画俳優なんですが)の人気の具合がまず分からない。オープニングでパパラッチされたりしているところを見ると、人気者である事は分かるんですが、次の出演作品が決まっていなかったりもして、彼がどの程度の人気者なのかが分からないんです。だから観てるこっちは心積もりが出来ない。日本の誰に置き換えて見ればいいのか分からないんだもん!(そんな必要ない?)

トッドの人気者としてのレベルが掴めないのは100歩譲って良しとしても、主人公の女の子がどれくらいトッドの事が好きなのか、これだけは明確にしておいてほしいところ。私だったら1口100ドルで応募出来るんだったら何口応募するか真剣に考えて夜も眠れないだろうし(まぁぶっちゃけ5口以上は応募してしまいそうな予感)、応募資金をカンパで集めるなんて、たいしたファンでもなさそうに思えてしまう。せめて部屋にポスターの一つでも貼っておいてほしかった。

それからデート権を獲得した時も実際デートをしている時も、キティっぷりが全然足りない。デート前夜は一睡も出来なくて、翌日はめちゃくちゃ幸せそうな表情をしているんだけど睡眠不足でクマが出来てたり、身支度が若干整っていなかったりするとか、どこで情報を得たのか分からないファンが空港に集まってブーイングをしていたりだとか、そういう過剰な演出は必要だったと思います。

また、女の子が車で吐くシーンがありましたが、アレも全然活かせてないと思うんです。あれじゃあ単に三半規管が弱いってだけじゃないですか。そうじゃなくて、せっかく好きな人の前で見せる失敗なんだから、どうせなら彼が好きすぎるがゆえの失敗をして欲しいですよね。自分の隣を歩いている彼を見つめすぎていたら、何かに躓いて転ぶとかさ。

要はキャラを立たせる演出が全体的に不足していたんだと思います。この程度の演出だと、主人公の女の子以上にトッドとのデート権が欲しかった女の子はごまんといたんじゃないかと思えてしまうんですよね。それじゃあ彼女に私の感情を任せる訳にはいかないんですよ。

どうせありえない展開が待っているんだから、それこそ気が狂うほど彼の事を好きな女の子って設定にしておいて欲しかったし、トッドもキラッキラのスーパーアイドル、バリバリのハリウッドスターみたいにしてほしかったな。それでこそ女の子がトッドの部屋に入る事を断った事や、ラストで幼馴染を選んだ事がもっと劇的に感じられたと思うんです。

話の展開はベタベタながらもリラックスして観るにはちょうど良いラブコメだし、オープニングで観ていた映画のラストシーンと、実際のラストシーンがリンクする展開は、乙女としてはキュン死展開でとても良かったんですが、本当にどうせならもうメーター振り切る程のベタ映画に仕上げるべきだったと思います。

こういうのはオタク文化を誇る日本の方が、作るのが上手いかもしれない。私だったら若手アイドル(俳優)を実在の名前の通り使って、女の子は彼のファンの中からオーディションして決めるな!

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09.01.21記(09.01.18DVD鑑賞)

(評価:★3)

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