[コメント] バス男(2004/米)
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とにかく選曲が最高。彼らは、シンディ・ローパーの"Time After Time"が心に沁みるほど歳をとってはいないだろうし、ジャミロクワイの"Canned Heat"で踊るのは似合わないとも思う。でもむしろそれが良い。若くてもキモくてもシャツを「イン」してても財布がマジック・テープでもニートだった兄が急に窪塚洋介みたいなおかしな方向にイメチェンさせられても、良いものは良いし、美しいものは美しいんだと再確認できたような気がした。真っ黒な背景がキモカッコいいダンスの純粋な「運動」としての面白さを際立たせ、寄り過ぎず引き過ぎず、上品過ぎず下品過ぎずの撮影・編集も適切だ。
『バス男』という邦題はほぼ間違いなく『電車男』を意識した安易な愚行だろうが、ラストにナポレオンがデビーに言う"I caught you a delicious bass(ブラック・バスとかの「バス」)"というセリフを聞いて、「ああ、これはダブル・ミーニングかもしれない」と思った。つまり、「バス」通学のただのキモい男だけど好きな子のためには「バス」を釣りあげる素敵(?)なところもあるよ、と。
あと、序盤のペドロが自転車でジャンプするシーン、ナポレオンの髪に長〜いクモの糸(?)がひっかかってたよね。狙ったのかどうか分からんけど、アレ地味に面白かったな。安っぽいズーミングも最高だった。
エンド・クレジット後の結婚式のシーンは正直「無粋だな〜」とは思ったが、まあでも悪くないか・・・、いや、やっぱり無い方が良かったな。ここは観なかったことにしよう。
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