[コメント] ダーク・ウォーター(2005/米)
良くも悪くも、全てが明確。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ラストまでの顛末を、セリフによってオリジナル以上に明確にしている。それによって物語の核となるものがハッキリして、全体を一言で要約することもできる。「トラウマの連鎖の断絶」。わが子を決して裏切らない、手放さない。たとえ自らが命を絶ったとしても、決して「愛されてない」という傷を負わせない。
ただホラーやサスペンスというジャンルに関して言えば、明確になることが必ずしもメリットになるとは言えない気もする。全てがハッキリしているということは、得体の知れないものが漂う余地もないワケで。全編を覆う水も、空気中に湿気となって肌に纏わりつくこともない。お国柄ということもあるけど、オリジナルでは表向きのテーマ以上に、その湿気が大きな役割を果たしていた気がする。湿気≒羊水、又は母性。
というワケで、映画の出来云々ではないけど、そういった意味で何か物足りなさが残った。オリジナル以上に男の登場人物の存在感が増しているのも一つの特徴で、テーマがハッキリしているとはいえ、男が介入しきれない「何か」がやはり希薄。それもやはり同じことで。とはいえ、それなりには面白かった。やはりジェニファー・コネリーの存在が大きい。一作ごとに独自の個性により自覚的になってきているのか、なにか「確信」のようなものを感じさせる演技が見ごたえアリ。
(2006/6/7)
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