ストーリーだけなら､留守宅の家宅侵入を繰り返す青年と夫から暴力を受けていた女性が出会い､留守宅に一緒に侵入する生活をしながら愛し合うが､青年が警察に捕まり一度は離れ離れになるが､再び出会い､一緒に生活するという､よくある恋愛ドラマ｡

ただ､主人公を超人としてホラー映画の怪物のように驚異的な能力を描いてしまったことで､話があり得ない展開の目立つ､リアリティのないものになってしまった｡

家宅侵入や物の修理の才能はともかく､ゴルフボールを車に貫通させ､人に重症を負わせるほどの力を持っていたり､気配を消して相手に全く気づかれずにヒロインと生活するという能力はちょっと現実感に乏しすぎる｡

そもそも､主人公の青年が一切語らないため､学もあるのになぜこんな生活をしているのかとか､本当の正体とか､消化不良な面が目立つ｡

家宅侵入にしても､家に警報機とか監視カメラが付いていたらどうするのかとか､同じ方法ばっかり繰り返してばれないのか気になるし､警察の描写も韓国映画らしく暴力描写がやたらとくどいなど､突っ込みどころ多し｡