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[コメント] LIMIT OF LOVE 海猿(2005/日)

冒頭の迫力ある救出シーン→青春ドラマのような三角関係→いよいよメインディッシュとなる救出劇。…とここまではいい感じ。だがしかし…。要はここまで荒唐無稽な話だと白けるのは仕方ない。前半の青春ドラマも浪花節満載だったし。これは一つ星が当然だね。
HILO

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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仙崎の無線機が壊れて本部と音信不通になるあたりから歯車が狂い出す。

まず現場の指揮官は踊る大捜査線のケースでいけば、 桂木貞之(美木良介)第十管区海上保安本部本部長のはず。 下川(時任三郎)は警備救難部救難課専門官という役職だが、 階級は三等海上保安監だし指揮官としての身分は低いはず。 それがなんで対等の立場で議論出来るんだ。

仙崎が無線で場所確認の為に記号を伝えるシーン。

あそこは海上保安庁の本部でしょ。 なのに何で資料がデータベース化されてないんだ。 コンピュータで検索すれば随分時間が稼げたはず。 まあ浪花節ポイントだから仕方ないか。

海上保安庁と連絡が途切れ仙崎(プラス吉岡)の孤独な戦いが始まる。 まあ孤独なヒーロー格好良いてイメージを狙ったんだろう。 それよりは下川を司令塔にした吉岡とのコンビプレーの方がスタイリッシュな感じだが、 日本映画のセンスじゃそんな細かい芸当を期待する方が無理ってもんだ。

そしてクライックスで仙崎が携帯電話を拾い、 カンナ経由で海上保安庁に電話するシーン。 ここが一番白ける。

なんで救難隊が忠犬ハチ公みたいに仙崎の孤独な脱出劇を見守ってるんだ。 前半と違い今回は生存が確認されてるんだから先ずは救出に動くのが最優先任務だろう。 海上保安庁の連中も救難隊のしつこさに驚いてる場合じゃないし。 人命救助の為に組織されてるんだから人命救助を最優先にしろよ。

しつこい浪花節には白けるを通り越して呆れ果てるが、 それよりも海上保安庁や救難隊の腰の重さには呆れる。

第十管区海上保安本部本部長と警備救難部救難課専門官、 つまりはキャリアvsノンキャリアで政治争いでもしてくれた方がリアリティーだったと思う。

日本映画に少しでも集客する為に映画→ドラマ→映画という流れ。 一見面白い企画だが実は日本映画のシェアはドラマのシェアに負けるという事実を認めてる

まあ最近はアメリカでもブッシュ戦争の影響で映画がコケまくり、 ドラマが主役になりつつあるという日本みたいな状況になってるらしい。

(評価:★1)

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