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[コメント] 劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼(2005/日)

一時間弱で出来る内容じゃないだろ。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 本作の持つユニークな設定のお陰で、仮面ライダーを使った時代劇。と言う、これ又おもしろい作品になった(時代劇とライダーを合わせたものとしては劇場版では『仮面ライダー電王 俺、誕生!』、テレビ版ではコミカル編として「仮面ライダーW」もあるが、どちらも本作の後なので、本格的に時代劇をモティーフにしたのは本作が最初と言うことになる)。東映と言ったら時代劇だけに(すでにその認識は古いけど、太秦には時代劇のセットが機能中なので、小規模であれば格安で時代劇が作れる)。そう言うこともあってか、他のライダー劇場版と比べても、ぐっと落ち着いた雰囲気の作品となってる。

 「響鬼」のテレビ版では“ヒーローの原点回帰”が言われ、その結果ライダー同士が敵対する描写はなかったが(平成シリーズではそれが当たり前になってる)、劇場版はドラマ性を高めるため、そして過去の出来事という自由度のためか、ライダーの裏切りや敵対が語られているのも物語を深める役には立ってる。

 難点を言えば、自由度が高い分、内容を詰め込みすぎてしまい、物語自体がとても薄味になってしまったところだろうか。現代編と時代劇編をリンクさせ、新ライダーの多量登場、時代背景の説明及びその中でのドラマを盛り込みつつ、強大な敵と戦わせる。  この内容を作るには少なくても2時間は必要な分量だったんだが、それを1時間弱で収めてしまったため、最初から無理だった。

 結局は欲張りすぎてたいした物語になってなかったのが残念なところ。ただ、これだけ詰めても破綻はしてなかったことは上手い作りだったし、色々魅力のあるところが多かったので、時代劇編単独で何話か劇場長編作って欲しいところでもある。

(評価:★2)

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