[コメント] イルマーレ(2006/米)
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純粋で素朴で、胸が少しキュンとするようなオリジナル『イルマーレ』を、ここまでハリウッド的に仕上げてきた今作。私は純粋にスゴイなやっぱりと思いました。そこには無理に韓国映画の模倣としての『イルマーレ』はなく、ハリウッドの良さを活かした『イルマーレ』がありました。
韓国版はとてもひかえめなストーリー運びであったのに対し、ハリウッド版はとても大胆。すれ違いの繰り返しというよりも、意外に二人の距離が近いという印象。出会いそうで出会わないギリギリのすれ違いがすごくスリリング。同じ2年の違いとは思えない感じ。そこがまたちょっとエキサイトするとでもいうのか、静かな感情とは程遠いスリルがある。微妙に前かがみになるほどハラハラしてみたりドキドキしてみたりするし、それが悪い訳ではなく、むしろ娯楽映画としては及第じゃないかと思います。
オリジナルで唯一納得がいかなかったラストも、ハリウッド用にラストが変わっていたのも良かった。ストーリーが大胆であるのと同じくらい、時間軸の使い方も大胆で、そこが観ていて圧巻でした。鑑賞後の爽快感はかなり大きい。
この作品、韓国版に思いを馳せる事なく別物として鑑賞すれば、それなりに楽しめる仕上がりではないかなと思います。でもなぜ韓国版が☆4でこちらが☆3なのかと問われれば、それはやはり単純に好みの問題。ハリウッド版の方がラストは良かったし、娯楽作品として観ても良かったんだけど、結局はどちらが「自分好み」かと言われたら韓国版かなーという感じです。
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06.10.20 記
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