もっとも謎なのはこの関係を知っているはずのジャッキー・チュンが金城武をキャスティングしたということ。それも含めて劇中ミュージカルの幻想との境界線をあえてぼかしてキャラクターを浮き立たせる手法の一部なのか。

あと、チ・ジニが何しに出てきたのかもよくわからない。

ミュージカルシーンが前半にやや多めで、しかも歌唱力がイマイチなので大丈夫かと心配させたが、後半はミュージカルな歌は一番上手いジャッキー・チュン中心になり、その他の歌もOSTとして編曲も含めて映像にとけ込んでいたのでなんとか踏みとどまった。

美しく恋を描いた映画ながら、危なっかしいところが山ほどあったのだが、最後まで３人の関係に引きつけた演出はさすがピーター・チャン。