[コメント] モンスター・ハウス(2006/米)
90分というコンパクトな作りは、子供に向けての作品を想定して、ということも当然含まれているだろう。だからこその怒りの1点。※レビューは久々の毒舌なので、気が向いた方だけ読んで下さい
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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どこをどうみても、これはあまりに酷すぎる。
迫害を受けた女性を最後まで醜悪なモンスターとして扱い(太っている=食欲がコントロールできないダメ人間という、アメリカ社会の判断基準の反映か)、最後の最後に魂の開放のフリをしつつも、「やったーこれで開放されたー」かよ。何十年も辛い思いをしたのは、じいさんアンタだけじゃないんだよ。後始末の前に、墓ぐらい立てろよ。
彼女自身の魂を救って成仏させることではなく、あくまで「化け物と戦う」ということでしか対峙できない子供たちの描写。しかも悪態の限りを尽くして。
そして、姿を消した人たちのことなんて、子供たちにとってはどーでもいいのです。彼らが無事に帰還したことを、子供たちに知らせる配慮なんて一切なし。
・・・と、もはや何も言うことはないかと。作り手側のこのテの無邪気さは大嫌いです。しかも、そういう人間が浅はかにも、「ちょっぴり切ない要素でも入れてみようや」とか考えること自体が、もはや罪深いとしか言いようがない。映画の出来がどーとか、技術がどーとかよりも、子供に向けて発信されているものにも関わらず、伝えるべきものがないがしろにされているのは許せません。個人的には。
ともあれ、題名が'モンスター'でしかも'ハウス'かよ、ということだけでホラー好きの心がピクッと反応してしまう自分の悲しい性を思い知った次第デス。
(2007/11/6)
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