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[コメント] 狼男アメリカン(1981/米)

コミカル・正統派ホラー、という従来にないミスマッチ映画。それがすばらしい。 『ファングルフ』という物まねの新鮮味のないことが、この作品の価値を証明している。
deighton

原題を"AN AMERICAN WEREWOLF IN PARIS"といい、1981年のジョン・ランディスの傑作『狼男アメリカン』"AN AMERICAN WEREWOLF IN LONDON"の続編というか、リメーク。もともと、ジョン・ランディスの原題自体が、"AN AMERICAN IN PARIS"『パリのアメリカ人』のパロディなので、より近いタイトルになったけど、ただそれだけ。そのままやんけ、という感覚が作品自体にもある。やはり「オリジナリティーって何」て言う言葉が最近こういう作品を見る度に浮かんでくる。良く出来ていて、前作を良く研究と言うか、好きで何度も見てつぼを押さえたシナリオ、リック・ベイカーの造形をそのままというか、リスペクトしてデザインされた狼、見ていておもしろかったんだけど、これを前作を見て無い人と、見た人の評価はどうなるんだろう。悲劇的な結末で完結する本格的なホラーを、スラップスティックギャグとリアルな特殊メークで構成するどこか壊れた感覚が新鮮だった前作を、リアルタイムに見た私と、この作品を最初に見た若い人とで、評価は違うとおもう。同じ感覚をこの作品から感じて、新鮮な受け止め方をする人がいたとしたら、私は気の毒に思う。ここにあるのは器用な物まね、オリジナリティの発露は残念ながら無い。でも、こんなこと言ってる、私をせせら笑う年長の人もきっといるだろな。「こんな猿真似見てよろこんでやがる

(評価:★5)

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