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[コメント] 大当り三色娘(1957/日)

豪華なお祭り作品という位置づけでしょうね。ストーリーよりも見栄えにかかってます。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 設定と言い物語と言い、普通考えればあり得ないような物語展開とは言え、本作の場合は要するに三人の溌剌とした姿が観られ、笑って楽しめればいいのだから、その辺割り切ってしまえばかなり楽しめる。他の作品と較べてもコミカル度が高い分、上手く行かない現実とは離れてしまっていて深刻度は低いのだが、それも許容範囲だろう。

 この話の場合は三人が三人とも男性と結ばれることになることと、三人が全員女中をしていて、その主人家族も出るためにかなり登場人数が多く、俳優が豪華な分、エピソードはかなり細切れ感があるが、そこら辺細かいこと考えず小さなコントと、フィクション性を増させるためのミュージカルシーンもふんだんにあるので、それらを楽しめればいい。  やっぱり歌唱力は美空ひばりが群を抜いてるけど、この作品の場合ヘアスタイルが見事なサザエさんカットになってるのが、時代を感じられて楽しい。

 ちなみに本作が東宝初のシネスコサイズ「東宝スコープ」の第一回作品となる。そのため、現在ビデオで観ると、ミュージカルシーンで奥行きを出そうと色々工夫しているのが分かる。舞台装置も一つ一つ結構凝っているので、東宝の本作に対する期待もよく見えてくる。

(評価:★3)

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