[コメント] ミス・ポター(2006/英=米)
あっさり目の作品なので、誰が観ても安心出来るのですが、ドラマ性が薄すぎるのが難点ですね。あと30分欲しかった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ピーター・ラビットが世界中に愛されている絵本というのは本当で、私も子供の頃はボロボロになるまでこのシリーズを読んだ記憶がある。それもあって是非。という思いで鑑賞に。
先ず本作は大変映像的には優れた作品とは言えよう。湖水地方の美しさはかなり観ていて心地良いもので、ああいう田舎の風景を劇場の大画面で観ているだけでなんか癒されるような気持ちになる。そしてロンドンの描写も細かく、イギリス映画特有の長回しもかなり効果的に用いられている。アニメーション合成も気持ちよくまとまっている。
キャラクタもこれが都合三度目のイギリス映画主演となるゼルウィガーが、本当に等身大っぽい女性の姿を好演。対するマクレガーとも、先の共演となる『恋は邪魔者』(2003)とは全く違った姿で落ち着いた演技を見せている。
そう言う意味では映画的には優れた作品で、好作と言ってしまって構わないのだが、残念なのが物語のテンポ。悪い訳ではないのだが、それまでどれだけ出版に苦労したかとか、両親による貴族との結婚の強要やビアトリクスとノーマンの恋愛模様の葛藤とかが今ひとつ伝わってこないため、流れを追ってるだけという印象を受ける。恋愛劇が好きな訳じゃないけど、ここまで盛り上がらないとちょっと寂しい。それに湖水地方の保全に努める。という話まで描くとすれば、90分ちょっとでは足りなかったんじゃないかな?なんだか全てがとんとん拍子に進みすぎ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。