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[コメント] ウェイトレス おいしい人生のつくりかた(2007/米)

期待を裏切らないおいしそうなパイ。
きわ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







CMで観たときはおいしそうだったのに、ほとんど本編に映ってないじゃん!!というパターンはよくあるけど、これは数も種類もたくさん、ほとんど毎シーンごとに美味しそうなパイがうつってた。しかもゴテゴテギトギトいかにも甘ったるそうなのではなく、画面に手を突っ込んでかぶりつきたいくらいの美味しそうなパイ。ああ今書いていても思い出してお腹がシクシクしてきた。

人生は楽しいことよりしんどいことのが多いかもしれないし、世界はそんなに美しくないし、ふさぎこんだ顔をしてるときの方がほんとは多いのかもしれないけど、生きる価値はあるよな、とヘタな難病物の映画よりしみじみ思う。こういう作品をみると。こんな映画を作ってさらに出演した監督ってすごいなあ。すごいステキだったし、ドーン(エイドリアン・シェリー)。彼女のシーン(とくに彼氏をおっぱらう時とかの)はほんと可愛いし笑えるし。なんで死んじゃったのかな。

ダメ亭主のアール(ジェレミー・シスト)は、最初からこの人は自信がなくて寂しい人なんだなっていうのがわかってしまったから、最後にジェナ(ケリー・ラッセル)が彼に「寄るな触るな近寄るな!!」って言ったときは可哀想で仕方がなかった。あんな言い方して、あとでもっとひどいことになりそうなのに。娘を力づくで連れ去るとか家に押し入ってくるとか。それまで一緒に住んでいられた我慢があれば、あそこでもっと上手く別れを言う方法もあっただろうに。あのシーンはヒロインに感情移入できなかった。

それ以外は全部好き。特に登場人物はいい。ちょっとコリン・ファースみたいなポマター先生のネイサン・フィリオンは素敵。『つぐない』のジェームズ・マカヴォイしかり、また良い俳優さん見っけ。ドーンの彼氏も相当よかった。あの純粋さとしつこさはどうやったらストーカーのようにならずに済むのだろう。日本人であの戦法をとって成功してる人って、浜崎でん助以外に知らない。(08/05/17 DVD)

(評価:★5)

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