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[コメント] 間諜最後の日(1936/英)

一番面白いのがオルガン引きの背中とあの望遠鏡。凄いです。それが過ぎれば、あとは、アホヒロインとの腐ったロマンスが主軸(の残骸)を荒らし回るばかり。
HW

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「人を殺すのだけは許せない」とかグダグダとつまらぬ言い合いをさせた挙句、列車ごとガシャーン!で、イギリス勝利万歳。2人は幸せになりました。殺す殺さないで揉めていたのに、死んでしまったら、もうそれで好しとでもばかりにまるで何事も無かったかのごとく・・・一体何がしたかったのか!?別にヒッチコックに何か人間観やテーマ性を求めたいなんて全く思わないけれど、これを「散漫」とだけで片付けるのもやや苦しい。

明らかに最大のクライマックスは前半の雪山での殺人。そして、もうサスペンスが高まり切ってしまったという所でどうなるのかと思えば、唐突なロマンス倍増で盛り上がりが自然と去るのも待たずに自ら崩壊。それ以降も確かに見せ場には事欠かないのだけれど、前半からのサスペンスがブチリと途絶えてしまうので、とても関心を保てたものじゃない。あれだけ期待させた前半がまるで生きて来ない。工場も列車も本当はもっといいはずなのだけど、持ち返せぬままラストでまただらしない崩壊。

相当酷いもんですよ、こりゃ。この点数はほぼ前半の余剰分。こうも落差が激しいのも考えものですが、とは言え、それを補えるだけの魅力が前半には確かにあった。

(評価:★3)

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