[コメント] ナルニア国物語 第2章:カスピアン王子の角笛(2008/英=米)
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全7巻の壮大な童話を映画化するナルニア国物語の第2章。童話の通り、本作は第1章から1300年後の世界での、ペベンジー兄弟と、新キャラであるカスピアンとの戦いの歴史が描かれることになる。
カスピアンが成人前の青年として描かれていることが原作からの大きな改変だが、これは色々な意味で細かい違いを物語にもたらしている。主役をペベンジー兄弟よりもカスピアンの方に重点が置けるようになったことと、カスピアン自身が自意識をしっかり持っているため全面的にペベンジー兄弟に協力している訳ではない(特に長男のペーターと、軽く諍いを起こしてもいる)ことだろうか。
この改変は本作では結構上手く機能している。これによって物語がぐっと大人向きになり、対象年齢が上がったことによって、かなり物語にもしまりが出ている。第1作の欠点は対象年齢の分から無さだったのだが、本作においてそれが“子供も楽しめる大人の物語”に変化したこと。少なくとも1作目よりは随分出来良く仕上がってる。
少々残酷さが増しているため、子供が素直に観られるかどうかは、ちょっと疑問が残るが、前回で全然苦労もしないうちにいつの間にか王様になってしまった子ども達が、今回は実際に苦労してることがよく示されてるのは良かった。それにカスピアン役のバーンズが美形だってのも鑑賞に際しては大きい要素。言っては何だが、四兄弟がなんか普通の顔してるから、これは大きな売りになっただろう。
アスランの存在感も、あくまで今回は“手伝い”に徹しているので、それも物語がぶれなかった大きな理由か。
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