[コメント] エド・ウッド(1994/米)
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映画監督エド・ウッドの半生をコミカルタッチに描いたコメディ映画。
エド・ウッドが映画の下働きから初監督作を手がけ、至上最低の映画に選ばれた『プラン9・フロム・アウタースペース』を製作するまでが中心に描かれ、俳優ベラ・ルゴシとの出会い、ルゴシの自殺を食い止めやむを得ず『怪物の花嫁』を製作するところ、オーソン・ウェルズと思しき人物に感銘を受け『プラン9〜』を完成させるところなど映画監督としてのエド・ウッドの生き様だけでなく、彼の変わった友人との交流や映画撮影の異様さを理解できずに恋人が去ったりと私生活の面もしっかりと描かれ、エド・ウッドに関心のある人にはなかなか楽しめる作品のように思う。
特に映画資金が底をつくたびに出資者を探し出しては巧妙に騙して資金を調達し、再び底をつくと同じ方法を繰り返したり、小道具を借りる金がないため、夜中にこっそりと映画会社の倉庫から小道具を引っ張り出して無許可で撮影を行うなど映画製作での苦労の様子はなかなか興味深かった。
傍から見ると、エド・ウッドの人生はかなりシビアな印象なのだが、ストーリー自体は結構コメディタッチでシュールな雰囲気なのが、いい味を出している。この辺は『バットマン』の監督らしさが出ている。
しかし、この作品はエド・ウッドの人物像をかなり美化して描いているのか、彼が映画製作中に遭遇する困難も特に深刻という雰囲気が感じられず、ストーリー展開もかなりお気楽なので、困難を乗り越えて映画を製作していくという感動があまりない。また『怪物の花嫁』の撮影で、わざわざ病弱なルゴシを着ぐるみの怪物と格闘させる時も、彼の体のことをあまり心配している様子がなく、映画製作のことばかりに没頭しているのも彼のキャラの魅力を失わせているように思う。
それが原作に沿った表現なら仕方ないのだが、映画全体のエド・ウッドの人物像は監督のエド・ウッドに対する想い出が色濃く出ているため、わざわざ原作に沿った展開にせずに、あえて原作から展開を変えて監督の個性を出して欲しかったところ。
それと、パトリシア・アークェット演じるキャシーとの出会いがちょっと唐突な上に、何の恋の進展も描かれずにいきなり結ばれてしまうところもちょっと映画のテンポが崩れてしまった感じがする。
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