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[コメント] スウィーニー・トッド 悪魔の理髪師(2006/英)

地獄とは、現世に存在する隣人のこと。それは連鎖する。自分では止められないから、誰かに止めて欲しい。あっちの世界に行っちゃった人々を描くなら、やっぱイギリス映画が一番だ。
ヒエロ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ミュージカル仕立ての『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』に比べ、こちらは純粋にドラマを楽しめる。

主役級二人の心理描写が希薄な分、これを見る者はまるで新聞記者のように事実だけをトレースすることになり、結果的に、身の毛もよだつ連続猟奇殺人の恐怖と、その救いようもない原因=子供を冤罪で絞首刑にして、しかも真犯人は遁走した父親というトラウマや、自殺は出来なかったのに堕胎は出来た罪悪感への、過度の感情移入を免れる。だから、「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。」というニーチェの言葉は真理を突く。最後に、自分の髭を自分で剃ってから相応しい死に方をする所なんか、文学的だ。

バランスの取れた作り方。 これは秀逸。

(評価:★4)

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